2019年第91回アカデミー賞特集

第91回アカデミー賞授賞式が2月24日(現地時間)、米ハリウッドのドルビー・シアターで開催され、「グリーンブック」が作品賞を受賞し、幕を閉じた。

幕開けの楽曲

幕開けの楽曲は映画「 ボヘミアン・ラプソディ 」で話題をさらった、イギリスのロックバンド、クイーンの大ヒント曲「ウィ・ウィル・ロック・ユー」「We Will Rock You」です。クイーンのメンバ:ギターのブライアン・メイさんとドラムのロジャー・テイラーさんに、アメリカの歌手、アダム・ランバートさんがボーカルとして加わり、「ウィ・ウィル・ロック・ユー」を熱唱。

2019年第91回アカデミー賞にノミネート された映画作品を全部門ご紹介します。

作品賞:「 グリーン・ブック

ノミネート された映画

ブラックパンサー」
ブラック・クランズマン」
ボヘミアン・ラプソディ」
女王陛下のお気に入り」
グリーン・ブック」
アリー スター誕生 」
ROMA ローマ」

グリーン・ブック 」 は脚本賞も 受賞

『グリーンブック』(Green Book)は、2018年のアメリカのコメディ映画。監督はピーター・ファレリーです。2018年9月11日のトロント国際映画祭で世界初上映された。

“舞台はジム・クロウ法の真っただ中、ニューヨークのナイトクラブで用心棒をしているトニー・“リップ”・バレロンガは、アメリカのディープサウスでのツアー中に有名な黒人のピアニストドン・シャーリーの運転手の仕事を受ける。保守的な家庭で育ったトニーは黒人の運転手を務めることに抵抗を感じたが、有名なピアニストでありながら各地でひどい扱いを受けるドンの姿を見て考えが変わり始める。”

監督賞 :アルフォンソ・キュアロン「ROMA ローマ

ノミネート された監督

スパイク・リー: 「ブラック・クランズマン
パベウ・パブリコフスキ:
「COLD WAR あの歌、2つの心」
ヨルゴス・ランティモス:
「女王陛下のお気に入り」
アルフォンソ・キュアロン:
ROMA ローマ
アダム・マッケイ:
「バイス」

アルフォンソ・キュアロン・オロスコ(Alfonso Cuarón Orozco )はメキシコの映画監督です。2013年、監督作品『ゼロ・グラビティ』はアカデミー賞10部門にノミネートされ、監督賞をはじめ、撮影賞、視覚効果賞など最多7部門を受賞。アカデミー編集賞を共同受賞したマーク・サンガーと共に、監督賞、編集賞を受賞する初のラテンアメリカ人となった。

主な監督作品
「リトル・プリンセス」 A Little Princess(1995年)
「天国の口、終りの楽園」」 Y tu mamá también(2001年)兼脚本、製作
「トゥモロー・ワールド」 Children of Men(2006年)兼脚本、編集
「ゼロ・グラビティ」」 Gravity(2013年)兼脚本、製作、編集
 
ゼロ・グラビティ は第86回アカデミー賞において、監督賞、 作曲賞 、音響編集賞 、録音賞 、撮影賞、視覚効果賞 、編集賞を受賞した

主演男優賞 ラミ・マレック「ボヘミアン・ラプソディ」

ノミネート された男優

クリスチャン・ベール:「バイス」
ブラッドリー・クーパー :「
アリー スター誕生
ウィレム・デフォー:「永遠の門 ゴッホの見た未来」
ラミ・マレック:
「ボヘミアン・ラプソディ」
ビゴ・モーテンセン:「
グリーン・ブック

ラミ・マレック(Rami Malek, 本名: Rami Said Malek, 1981年5月12日 )は、ロサンゼルス生まれのアメリカ合衆国の俳優です。
『MR. ROBOT/ミスター・ロボット』で主人公エリオット・オルダーソンを演じ、ゴールデングローブ賞2年連続ノミネート、第68回エミー賞主演男優賞を受賞

主演女優賞:オリビア・コールマン:「女王陛下のお気に入り

ノミネート された女優

ヤリッツァ・アパリシオ: 「ROMA ローマ
グレン・クローズ:「天才作家の妻 40年目の真実
オリビア・コールマン:
「女王陛下のお気に入り」
レディー・ガガ: 「
アリー スター誕生
メリッサ・マッカーシー:「
ある女流作家の罪と罰

オリヴィア・コールマン(Olivia Colman、1974年1月)は、イギリスの女優です。
2017年、イギリスのBBC OneとアメリカのAMCで共同制作されたミニシリーズ『ナイト・マネジャー』に出演し、ゴールデングローブ賞助演女優賞(シリーズ・ミニシリーズ・テレビ映画部門)を受賞、エミー賞助演女優賞(リミテッドシリーズ・テレビ映画部門)にノミネートされた

助演男優賞:マハーシャラ・アリ:「 グリーン・ブック

マハーシャラ・アリ(Mahershala Ali, 1974年2月)は、カリフォルニア州オークランド出身のアフリカ系アメリカ人の俳優。2010年まではマハーシャラルハズバズ・アリ (Mahershalalhashbaz Ali) として活動していた。
映画『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』で全米映画俳優組合賞のアウトスタンディング演技賞にノミネートされた。2017年には映画『ムーンライト』で第89回アカデミー賞助演男優賞を受賞した。2019年には『 グリーン・ブック 』2度目となる第91回アカデミー賞助演男優賞を受賞した

助演女優賞:レジーナ・キング:「ビール・ストリートの恋人たち

レジーナ・キング(Regina King、1971年1月 )は、アメリカ合衆国の女優、テレビドラマ監督です。2015年にスタートしたテレビシリーズ『アメリカン・クライム』で、エミー賞助演女優賞 (ミニシリーズ/テレビ映画部門)を受賞。ゴールデングローブ賞にもノミネートされた 翌年も同作・同部門で2年連続受賞を成し遂げた。
2018年にNetflixの『運命の7秒』でエミー賞主演女優賞(リミテッドシリーズ・テレビ映画部門)を受賞した。 同年、バリー・ジェンキンス監督の映画『ビール・ストリートの恋人たち』に出演し、第76回ゴールデングローブ賞助演女優賞を受賞した。

脚色賞 :「ブラック・クランズマン

ブラック・クランズマン  』(原題:BlacKkKlansman)は2018年に公開されたアメリカ合衆国の犯罪映画である
評価:
[愉快な作品である以上に、ずっと恐ろしい作品である」
「重苦しくかつ極めて今日性の高い題材をワイルドにまとめあげているが、娯楽作品でもあるという点では終始一貫している。」
ストーリー:
“1979年、コロラド州コロラドスプリングスの警察署で、初の黒人刑事として採用されたロン・ストールワース。署内の白人刑事たちから冷遇されながらも捜査に燃えるロンは、新聞広告に掲載されていたKKKのメンバー募集に勢いで電話をかけ、黒人差別発言を繰り返して入団の面接にまで漕ぎ着けてしまう。しかし黒人であるロンはKKKと対面できないため、同僚の白人刑事フリップに協力してもらうことに。電話はロン、対面はフリップが担当して2人で1人の人物を演じながら、KKKの潜入捜査を進めていくが……。”

視覚効果賞:「ファースト・マン」

『ファースト・マン』(原題:First Man)は、2018年のアメリカ合衆国の伝記映画。本作は史上初めて月面を歩いた宇宙飛行士ニール・アームストロングを中心に、1961年から1969年にかけてのNASAのミッションが実話に基づいて描かれる

美術賞、衣装デザイン賞、作曲賞:「 ブラックパンサー

『ブラックパンサー』(原題: Black Panther)は、2018年のアメリカ合衆国のスーパーヒーロー映画。 本作は黒人の監督による黒人を主人公にした映画として注目された。キャストや制作スタッフも大半が黒人であり、ヨーロッパやアフリカをはじめ世界中からアフリカ系のプロフェッショナルが集結していた。2018年3月24日に『アベンジャーズ』を超え、北米で史上最高の興行成績を獲得したスーパーヒーロー映画になった

撮影賞、外国語映画賞:ROMA ローマ

長編ドキュメンタリー賞:「Free Solo」

『Free Solo』は2017年にエルキャピタン・Freeriderのフリーソロという前人未到の偉業を成し遂げたアレックス・オノルドを追った映画で、米国では2018年秋から上映されていた。

短編ドキュメンタリー賞:「ピリオド 羽ばたく女性たち」

インドの田舎の村で、機械を導入して安価な生理ナプキンを製造することで生理への悪いイメージを払拭し、インド女性たちの経済的自立を促そうと立ち上がる人々を描いたNetflix製短編ドキュメンタリー。

編集賞、録音賞、音響編集賞:「 ボヘミアン・ラプソディ

『ボヘミアン・ラプソディ』(Bohemian Rhapsody)は、イギリスのロックバンド・クイーンのボーカルだったフレディ・マーキュリーに焦点を当て、バンドの結成から1985年に行われた「ライヴエイド」でのパフォーマンスまでを描いた伝記映画です。第76回ゴールデングローブ賞では作品賞(ドラマ部門)と主演男優賞(ドラマ部門)を獲得した。

メイクアップ&ヘアスタイリング賞:「バイス

劇場公開日 2019年4月5日
『バイス』(原題:Vice)は2018年のアメリカ合衆国の伝記映画。「アメリカ史上最強で最凶の副大統領」と呼ばれたディック・チェイニーを描いている

主題歌賞:レディー・ガガ:“Shallow”「アリー スター誕生

『アリー/ スター誕生』(アリー スターたんじょう、A Star Is Born)は、ブラッドリー・クーパー監督による2018年のミュージカル・恋愛・ドラマ映画である。ワーナー・ブラザース配給で2018年10月5日に公開された。映画のサウンドトラックはインタースコープ・レコードより発売されており、全米・全英ともに1位を獲得、全世界で累計300万枚以上のセールスを記録している。

長編アニメーション賞:「スパイダーマン スパイダーバース」

『スパイダーマン: スパイダーバース』(原題:Spider-Man: Into the Spider-Verse)は、2018年に公開されたアメリカ合衆国のCGアニメ映画作品。マーベル・コミックの漫画を原作とする『スパイダーマン』の映画としては初となるアニメ作品です

短編アニメーション賞:「Bao」

『Bao』(バオ、原題:Bao)は、ピクサー・アニメーション・スタジオ製作による短編アニメーション映画。ピクサー初の食べ物を主人公にした作品で、ドミー・シー監督はスタジオ初の女性監督、アジア人監督となる。元々はピクサー映画としてではなく監督の創作活動としてジンジャーブレッドマンの中国版をやってみたいとはじめたものだった

短編実写映画賞:「スキン Skin」